東京高裁（平成元年２月２８日）“ステップ・バイ・ステップ型交換方式事件”は、「特許出願の分割は、一出願により２つ以上の発明につき特許出願をした出願人に対し、右出願を分割するという方法により、各発明につき、それぞれもとの出願の時にさかのぼって出願がされたものとみなして特許を受けさせるというものである・・・・から、原出願の出願当初の明細書又は図面に記載されていない技術的事項を分割出願する場合に当初の特許出願の一部を分割したものとしてその特許出願の効力をもとの特許出願の時に遡及させることは分割出願制度の趣旨に反することとなる」、「したがって、分割出願の要件を具備しているとするためには、原出願の願書に最初に添付した明細書及び図面に分割出願に係る発明の技術的事項が記載されていることを必要とするものであって、原出願後に補正された明細書及び図面のみに基づいて判断すべきであるとする原告の・・・・主張は採用することができない」と述べている。