大阪地裁(平成19年10月30日)“既設コンクリート杭の撤去装置事件”は、「特許権者が当該特許権の存続期間満了時まで独占の利益を得ることが認められる場合には、将来得る独占の利益も相当の対価の算定に当たってはしんしゃくすることができる。しかしながら、本件においては、本件特許発明2を使用したことを争わない工事がなされたのは平成16年1月期までの間である。他方、被告は、本件特許発明2装置を本件特許発明2の使用に該当する態様で用いる予定はないと主張しており、現に平成17年1月期及び平成18年1月期並びに平成19年1月期においては、同装置を本件特許発明2の使用に該当する態様で使用したとは認められないこと・・・・によれば、本件における本件特許発明2の相当の対価の算定において将来分の独占の利益をしんしゃくするのは相当ではないというべきである」と述べている。 |