大阪地裁(平成24年11月1日)“位置検出器事件”は、「本件特許発明は、その課題として、通電、非通電を繰り返すことで接触体が磁性化して誤差が発生することを防止するとともに、接触体が被加工物等との当接離隔を繰り返すことで摩耗や変形による測定誤差が発生することを防止することを掲げ、その解決方法として、『接触体(5)の接触部がタングステンカーバイトにニッケルを結合材として混入してなる非磁性材で形成されている』(構成要件B)との構成を採るものである。そうすると、『接触部がタングステンカーバイトにニッケルを結合材として混入してなる弱磁性として非磁性材であるHAN6で形成されている』(構成イb、ロb)ハ号スタイラスは、まさに本件特許発明の掲げる課題を解決する構成を成しているといえる。したがって、ハ号スタイラスは、『物の発明』である本件特許につき、『その物の生産に用いる物』であり、かつ『その発明による課題の解決に不可欠なもの』(特許法101条2号)といえる」と述べている。 |