知財高裁(平成25年6月27日)“強接着再剥離型粘着剤事件”は、「粘着剤が請求項1に記載された組成を満たしているとしても、それ以外の多数の要因を調整しなくては、請求項1に記載された粘弾特性を満たすようにならないことは明らかであり、実施例1ないし4という限られた具体例の記載があるとしても、請求項1に記載された組成及び粘弾特性を兼ね備えた粘着剤全体についての技術的裏付けが、発明の詳細な説明に記載されているということはできない。また、そうである以上、請求項1に記載された粘着剤は、発明の詳細な説明に記載された事項及び本件出願時の技術常識に基づき、当業者が本願発明の・・・・課題を解決できると認識できる範囲のものであるということもできない」、「本願発明に係る特許請求の記載の範囲の記載は、サポート要件に適合しないというべきである」と述べている。 |