大阪地裁(平成25年7月11日)“ソレノイド駆動ポンプの制御回路事件”は、「本件特許発明1が『交流電圧の電源1から整流されて駆動回路7に提供される直流電圧を分圧して検出する検出手段5』(構成要件B1)を備えているのに対し、新イ号製品は、交流電源1から提供された交流電圧を、本件特許発明1の『駆動回路7』に当たる『FET4b』へ直流電圧を提供する整流器とは別の『整流器17』に分岐し、整流した後、『分圧回路18』及び『CPU8』で直流電圧を分圧して検出するものであり、この点で両者は相違する。しかし、本件特許発明1と新イ号製品のいずれも、『所望の直流電圧』と比較すべき電源電圧の値を測定する手段を備える点では同じであり(弁論の全趣旨)、ただ、その検出手段の接続部位を異にするにとどまる。そのため、本件特許発明1の構成要件B1を新イ号製品における構成に置き換えたとしても、交流電源の電圧値が90〜264Vのいずれかにかかわらず、『駆動回路7』に提供された直流電圧を『所望の直流電圧』に変換するという本件特許発明1の目的は達することができ、同一の作用効果を奏するものといえる」と述べている。 |