知財高裁(平成6年7日)“二酸化炭素外用剤調整用組成物事件『実施料率(第5版)』(社団法人発明協会研究センター編・・・・)によれば『医薬品・その他の化学製品』につき、平成4年度から平成0年度の実施料率の平均値は、イニシャル・ペイメント条件のあるものにおいて6.7パーセント、ないものにおいて7.1パーセントであったこと、A株式会社帝国データバンク作成の『知的財産の価値評価を踏まえた特許等の活用の在り方に関する調査研究報告書〜知的財産(資産)価値及びロイヤルティ料率に関する実態把握〜 本編(平成2年3月・・・・)において『国内企業・ロイヤルティ料率アンケート調査と文献調査におけるロイヤルティ料率の比較』と題する表には、化学の産業分野における日本国内のアンケート結果は5.3パーセントである旨が『産業別司法決定ロイヤルティ料率(2004年〜2008年』と題する表には、化学産業の『平均値』が司法データは6.1パーセント、市場データは5.4パーセントである旨が、それぞれ記載されていることに鑑みれば、補償金支払請求に当たっての本件特許発明の実施料率については、7パーセントと認めるのが相当である」、「控訴人は、別件判決と同じく0パーセントの実施料率を認めるべきである旨主張するが、・・・・別件訴訟においては本件における被告製品以外のものも審理対象に含まれている上、本件とは提出された証拠も異なることを考えれば、本件において別件判決と同一の実施料率を認める理由はないというよりほかはなく、上記主張は採用できない」、また、控訴人は、実施料率を0パーセントとすべき理由の1つとして、被控訴人が和解交渉の過程においてパーセントを上回るロイヤルティを提案していた旨を主張する。・・・しかしながら、・・・・控訴人、被控訴人間において、本件提訴後に、話合いによる円満解決と今後の取引継続を目指す交渉の中で、1つの提案として出されたものにすぎないといえ、最終的な合意が得られたものではないから『実施に対し受けるべき金銭の額に相当する額』の算定に当たり、重視することはできない。よって、控訴人の主張は採用できない」、本件通知書(サイト注:警告書に相当)が被控訴人に到達した平成2年3月5日から本件特許権の設定が登録された同年9月7日までの間における各被告製品の売上高は、被告製品イ号が312万円、被告製品ロ号・ニ号が120万円、被告製品ホ号が0万円である。したがって、本件における補償金の額は、これらの合計額である492万円に実施料率7パーセントを乗じた4万4400円となる」と述べている。

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