知財高裁(平成28年12月26日)“船舶事件”は、「本件訂正発明1は、『バラスト水処理装置』によって『バラスト水中の微生物類を処理して除去または死滅させる』時期について、択一的に『バラスト水の取水時または排水時』と記載していたものを限定的に『バラスト水の取水時』と記載し(構成要件A)、また、『バラストタンク』及び『バラスト水配管系統に設けられ、機関室に設置されたバラストポンプ』についての記載を追加し(構成要件A)、構成要件Bないし構成要件Eについての記載を追加し、さらに、『緊急時に前記バラスト水処理装置からバラスト水を船外に排水できるように構成する』との記載を追加し(構成要件G)、それらの記載により特定される事項によって本件発明1を限定したものである。すなわち、本件訂正発明1は、本件訂正前の請求項1の択一的記載の要素を削除し、本件訂正前の請求項1の記載に発明を特定するための事項を追加することによって、本件発明1を限定したものである」、「そうすると、訂正事項1・・・・は、特許請求の範囲の減縮を目的とするものである」と述べている。 |