東京地裁(平成28年6月15日)“窒化ガリウム系化合物半導体発光素子事件”は、「乙7号証ないし乙12号証には、『電子キャリア濃度が小さくかつ露出表面が形成されたn−層と、これに接してこれよりも基板側に電子キャリア濃度が大きいn+層が設けられている』という、相違点13−2・・・・に係る構成は開示されていないのであるから、乙13発明に乙7号証ないし乙12号証に開示された構成を適用しても、相違点13−2に係る本件発明1の構成が導かれることはない。また、乙7号証ないし乙12号証及び乙27公報をもっても、低濃度にドーピングした層に電極用の露出表面を形成し、その下に接して高濃度にドーピングした層を設ける配置とすることが設計的事項にすぎないと認めることはできない。したがって、本件発明1が、乙13発明に周知技術又は公知技術を適用することにより、当業者が容易に発明をすることができたものであったとは認められない」と述べている。 |